ドラえもん STAND BY ME
ドラえもん STAND BY MEを見た。
3Dならではの表現があったことはだいぶ肯定できるけれど、これで泣くオトナはどうなんだと正直思ってしまった。
原作の方が自分は好きだ。マンガとアニメと劇場版をひっくるめたドラえもんというコンテキストの中で
「帰ってきたドラえもん」だの「のび太の結婚前夜」だのの作品があって初めて感動できるわけで、
今回のドラえもんSTAND BY MEはそういうコンテキストを全部短い尺の中に入れこもうとしすぎたせいで非常にいびつな作人になっている気がするのだ。それに、オトナに対するお涙ちょうだい的な王道ストーリーに乗せてしまったことで、
野比のび太のだめ人間っぷりが浮き彫りになってしまって非常に辛い。
ダメ人間も人の幸せを願える(美しい)心さえ持っていれば幸せになれる。現に野比のび太は、失敗したり泣き叫んだりしたりしながらも
美人の奥さんと結婚して幸せそうに生きている(し、行きていける)ではないか
そういう「ダメなアナタでも幸せに生きることができるんだよ」と言ったメッセージが強く押し出されているように思えて、そこが自分には刺さらなかった。
Facebookを見るとなんだかコレをみて泣いている人が結構いるようで不思議である。
そもそも原作の面白さって何だったんだろうなと考えてしまう。
結構泣けるなあと思ったのは、のび太が雪山にしずかちゃんを助けに来るクルマがTOYOTA車であったことと、
未来の街が街中TOYOTA車だらけになっていたことである(Panasonicの看板がそこかしこにあるのもまあソレはソレで)